2017.6.7 | 松村龍之介 |
松村龍之介 カンヌ国際映画祭2017「Japan LifeStyle」のArchives for Festivalに掲載されました。
先日、カンヌ国際映画祭2017、にて、「Japan LifeStyle」の取材を受けました!
記事が、アップされました!
「Japan LifeStyle」のArchives for Festivalに掲載
http://www.japanlifestyle.fr/
和訳
2017年度カンヌ映画祭 航海日記6-ASURA GIRL 松村龍之介
カンヌ国際映画祭においてルミエール大ホールのスクリーンではなくPalaisで『Asura Girl』という作品が上映された。
若手、有望俳優の、松村龍之介は、Blood-Cシリーズの新作映画を紹介、そして舞台挨拶をするために日本から特別に来仏した。
このことが、将来のスターに会い、彼の記事を作成する機会となった。
2017年カンヌ映画祭で紹介された奥秀太郎監督の「Asura Girl」は、アニメや漫画、ゲームなど数えきれないほどの作品に展開している、
押井守原作Blood The last vampireとして始められた物語のProduction I.Gの最新シリーズBlood-Cの続編ものとなる。
時は戦前、ある村で一人の特高警察が残酷な謎の死を遂げた。そこへ日本刀を持った制服を着た謎の少女が登場する(この人物が誰なのか、ここでは観客の想像に任せられる)。そして場面は、いつしかH・P・ラブクラフトのホラー作品のような創造物との戦いの舞台となり、勘のいい観客は早い段階で、ある少女が奇妙な症候群に侵されているのではと疑うだろう。そして、松村演じる弟があらゆる手段で姉を守っていくのである。
今回この弟役を演じているのが、松村龍之介23歳である。映画『Asura Girl』は彼にとって、初めての映画の出演となる。
表現力に富んでいるが控えめな彼の演技は、同世代の役者における中でも順応主義的なものが際立つ。彼の演技がドラマやテレビの役者の演技と違うのは彼が演劇をベースとしているからである。
経営者などの職を目指していた19歳の学生の頃、舞台に夢中になり、役者になる意志を固める。そして「2.5次元舞台」を中心に彼は活躍することとなる。
『残響のテロル』や『攻殻機動隊ARISE』、さらには同じくゲームのミュージカル版『英雄伝説 閃の軌跡』では、彼自身思い入れのある役を演じたのだった。
日本でとても人気のある「2.5次元舞台」は、彼によると《アニメや映画、漫画、ゲームはすべての日本の大衆文化がベースとなっています。これらの実写版は古典的な演劇とは全く趣を異にするものではないが、元々演劇に興味がなかった客層が初めて演劇に触れる機会となります。
その客層は役者のファン、または原作のファンというのがきっかけのスタートかもしれません。歌や戦いのシーンなどのダイナミックなシーンを見ることによって舞台に惹きつけられていきます。》
稽古において、従来演劇の稽古と何も違いはないと松村龍之介は語る。
《まず演じるキャラクターを好きになろうとし、その人物の動機などを理解しようと試みます。どうしてこのように行動するのだろうかなど、その人物の内面に入らなければならないのです。》
『Blood-C The Last Mind』の舞台において今作の監督、奥秀太郎と初めて仕事した時と同様、彼の演技を『Asura Girl』で見るのは、何ら驚くべきことではないのだ。
我々が彼に今後を尋ねると、《蓮を演じたときに、我を忘れるほど夢中になった。彼の行動の仕方や思考などを研究しました。今後は私にとって、人として成長を助けるものだと思うのでキャラクターの濃い人物を演じてみたいです》
と具体的ではなかったが、かなりの熱意を持っていた。それはつまり、役者として向上し、さらに他の役柄を演じることを望んでいる。
尊敬に値する役者として、日本では真田広之、アラン・ドロン(彼はどことなく似ている)をあげた。たとえ彼自身の個人的な好みがタランティーノやスコセッシの方へ傾向しようと、今年のカンヌ映画祭ですれ違った河瀨直美のような監督と、いつか仕事をしたりするのであろう。
そしていつかこのレッドカーペットの上でもう一度彼に会う機会がくるだろう。
2017年5月22日カンヌ映画祭にて、ビクター・ロペスとKephren Montouteによってインタビュー。